水道水が塩素により殺菌処理されるのに対し、国内で製造されるミネラルウォーターは塩素を使わない加熱殺菌が行われています。
このように説明すると、殺菌過程において塩素を使わないミネラルウォーターには塩素が含まれていないように判断してしまいがちですが、必ずしもそうとは言い切れません。
なぜならば、水源に塩素が含まれていれば、その原水を使ったミネラルウォーターにも当然塩素が含まれている可能性があるからです。
塩素を取り除くことを目的とするならば、ミネラルウォーターより浄水器が効果的です。
活性炭を用いた浄水器を使うことで、水道水に含まれる塩素は除去することができます。
残留塩素が含まれるミネラルウォーターとは
水道水には、法律によって残留塩素の量が定められています。
ということは、水源が水道水であるミネラルウォーターは塩素が含まれている可能性があるということです。
ミネラルウォーターの分類の中で、地下水以外の水源を使うことが許されているのはボトルドウォーターと呼ばれる種類です。
ボトルドウォーターの中には水道水をボトリングして販売されているものもあり、ペットボトルに入っているからという理由だけで、塩素が含まれていないと考えてしまうのは大きな間違いです。
ミネラルウォーターのラベルには採水地が記載されています。
採水地が曖昧なボトルドウォーターについては、水道水の可能性を疑ってみることも必要でしょう。
ミネラルウォーターでも水道水でも規準が同じなら安全性も同じ
また、ミネラルウォーターには塩素以外にも有害な物質が含まれている可能性があります。
ミネラルウォーターは厳しいガイドラインによって管理されていますが、飲み続けても人体に影響が出ないということと、有害な物質が含まれていないことは同じではありません。
つまり、管理基準内であれば水道水であろうがミネラルウォーターであろうが、有害物質が含まれていても販売することは可能だということです。
自然の恵みによる水と聞くと、ついつい安全で美味しい水をイメージしてしまいがちですが、ミネラルウォーターと水道水のの管理基準が同じであれば、同じ有害物質が含まれている可能性は否定できません。
ミネラルウォーターから得られる自然の恵みには、メリットとデメリットがあることを覚えておきましょう。