「ミネラルウォーターは、開封後速やかにお召し上がりください」
ミネラルウォーターの注意書きにはこのように記載されています。
ミネラルウォーターは、開封することで外気に含まれる雑菌に触れ、徐々に腐敗が進んでいきます。
つまり、開封後のミネラルウォーターはミネラル成分を含んだ生ものとして考えた方がよいということです。
今回は、開封後のミネラルウォーターにおける賞味期限について考えてみます。
ミネラルウォーターは生もの
ペットボトルのラベルに記載されている賞味期限は、未開封の状態でのものです。
つまり、開封した時点で記載されている賞味期限は適用されなくなるということです。
開封後も冷蔵庫などで保管すれば、数日は大丈夫だと思っているかもしれませんが、それはあくまでも経験則であり、根拠に乏しいと言わざるを得ません。
冷蔵庫で保管した肉や魚も、時間の経過とともに腐敗していくのと同じで、ミネラルウォーターもある日突然飲めない状態へ変化しても不思議ではありません。
ミネラルウォーターは水道水に比べ高価です。
つまり、わざわざ高価なミネラルウォーターを飲んでいるということは、身体の健康維持など何からの目的を持ってミネラルウォーターを選んでいるということです。
もし、あなたが健康維持や体質改善を意識してミネラルウォーターを飲んでいるのであれば、腐りかけの水を飲むことは目的に適した飲み方ではありません。
腐りかけの水をを飲まないためには、飲み切ることを前提に、ペットボトルのサイズを選ぶべきです。
長期間保存したミネラルウォーターを飲んでも大丈夫だったというのは、あくまでも結果論です。
自分の身体のことを大切と思うのであれば、身体にリスクとなるミネラルウォーターの飲み方は避けたほうが懸命でしょう。
ウォーターサーバーの賞味期限
ボトルの中にたくさんのミネラルウォーターが保管されているウォーターサーバーについても、考え方はまったく同じです。
ただし、ウォーターサーバーの場合には、ペットボトルと異なり、短期間で飲みきることは非常に困難です。
このため、メーカー各社より提示されている開封後の賞味期限を目安に飲み切れば、身体に有害となることはないでしょう。
ウォーターサーバーに使われる水の種類は、不純物をほぼ取り除いたRO水と、ミネラル成分を多く含む天然水に大きく分類することができます。
(参考情報:水の種類で選ぶウォーターサーバー)
機能性や安全性はそれぞれの水によって異なりますが、一般的には、RO水の方が不純物が少ないため、開封後における腐敗の進行が遅いと考えられます。
また、ウォーターサーバーのボトルには、外気をそのままボトル内に取り込んでいた従来のウォーターサーバーとは異なり、柔らかいペット樹脂ボトルが縮むことにより外気の進入を抑え、空気中に含まれる雑菌の影響を最小限に抑えることに成功した、ワンウェイボトルと呼ばれるボトルの種類があります。
(参考情報:ボトルの種類で選ぶウォーターサーバー)
つまり、 空気中に含まれる雑菌の影響を最小限に抑えることに成功した、ワンウェイボトルを使えば、開封後のボトルだとしても、未開封に近い状態でウォーターサーバーを使うことができるということです。
ウォーターサーバーの賞味期限や安全性について考える場合には、短期間で飲みきることが前提のペットボトルとは、多少異なる視点が必要です。
具体的には、水の種類やボトルの種類について比較することが重要だといえるでしょう。