ミネラルウォーターと浄水器を比べることには、あまり意味がありません。
なぜならば、ミネラルウォーターと浄水器とでは、同じ水でも特徴が大きく異なるからです。
つまり、ミネラルウォーターと浄水器のどちらがお得なのかについては、あなたがどんな水を必要としているのか、どんな効果を期待しているのかによって、大きく変わってくるということです。
イメージや費用だけに気をとられ、目的を無視した水選びでは意味がありません。
ミネラルウォーターを浄水器、それぞれの特徴を理解した上で、目的に適した水を選びましょう。
短期はミネラルウォーター、長期は浄水器
ミネラルウォーターは、摂取するミネラル成分を選ぶことが可能ですが、一部を除き、基本的に浄水器にはそのような機能はありません。
逆に、浄水器には、種類によって除去可能な有害物質を選ぶことができますが、ミネラルウォーターではすべてがメーカーに委ねられています。
つまり、浄水器が水道水に含まれる不純物を取り除くことを主な目的としているのに対し、ミネラルウォーターは不純物を摂取することを主な目的としているということです。
ミネラルウォーターと浄水器は、ついつい同じものとしてとらえてしまいがちですが、まず、この目的の違いを意識して選ぶようにしましょう。
また、ミネラルウォーターは飲んでみて自分に合わないと思えば簡単に別のミネラルウォーターに変えることができますが、一度設置した浄水器を別の浄水器に変えることは、手間やコストが必要となるため、大変です。
ただし、浄水器は一度設置してしまえば、水を購入したり運搬したりする必要がなくなるため、非常に便利です。
つまり、使う期間が短期であればミネラルウォーター、長期であれば浄水器が適していると考えることができるでしょう。
ミネラルウォーターを浄水器の特徴を併せ持つウォーターサーバー
これまでご紹介してきたとおり、ミネラルウォーターと浄水器には相反する特徴がいくつかありますが、その中間ともいえる存在がウォーターサーバーを利用した宅配水です。
ウォーターサーバーを利用した宅配水には、水道水を水源をし不純物を取り除いたRO水と呼ばれるものと、ミネラル成分が含まれている天然水を水源としたものがあり、この2種類の水は、浄水器とミネラルウォーターの関係と非常に似ています。
また、複数の水を用意しているメーカーでは、飲んでみて自分に合わないと感じた場合、ミネラルウォーター同様、別の種類に変更することが可能ですが、ウォーターサーバーの契約には最低利用期間が設けられている場合があり、条件を満たさない場合には費用負担が必要になる場合があるなど、浄水器と同じような設置に対するリスクも存在します。
つまり、ウォーターサーバーを利用した宅配水はミネラルウォーターと浄水器の特徴を併せ持つオールマイティーな存在といえるため、たとえば、自分に合った水を探すため最初はミネラルウォーターを選択し、その後、コスト面で割安な同じミネラル成分を含むウォーターサーバーに変更するとか、ウォーターサーバーでRO水を試した後、同じ機能を持つ高額な浄水器を購入するとか、目的に合わせて組み合わせてみるのも有効な方法といえるでしょう。