コーヒーは味や香りが強くコーヒーの粉がミネラル成分を吸着するため、お茶に比べ水の影響を受けにくいと考えられています。
お茶と同様に、基本的には軟水との相性がよいのですが、コーヒーの味にこだわる人は使うミネラルウォーターを変えることで渋味や苦味を変化させ、味わいを楽しんでいます。
コーヒー豆の産地や焙煎方法にこだわるように、ミネラルウォーターにもこだわることで、ワンクラス上の美味しいコーヒーを楽しむことができるでしょう。
コーヒーの味とミネラル成分の関連性
ミネラルウォーターに含まれるカルシウムには、コーヒーの苦味を抑えまろやかな味わいにする効果があります。
また、マグネシウムが多い場合、コーヒーの渋味や苦味を感じやすくなります。
つまり、酸味を引き立てたいと思うのであればカルシウム含有量の少ないミネラルウォーター、苦味を抑えたいのであればカルシウム含有量の多いミネラルウォーター、コーヒーの渋味や苦味を味わいたいのであればマグネシウム含有量の多いミネラルウォーターというように、ミネラル成分が味覚に与える影響を理解した上で、好みに合わせてミネラルウォーターを選んだり使い分けすることが重要なのです。
焙煎方法の違いによるミネラルウォーターの選び方
また、コーヒー豆は焙煎方法によっても味わいが大きく変わってきます。
一般的に焙煎が深くなるほど酸味が弱く、苦味が強くなります。
つまり、深煎りのコーヒー豆は苦味を引き立てるように作られ、浅煎りのコーヒー豆は酸味を引き立てるように作られているということです。
エスプレッソなど苦味を引き立てる深煎りのコーヒー豆に適しているのは、苦味を感じさせるミネラル成分であるマグネシウムを多く含むミネラルウォーターです。
一方、アメリカンなど酸味を引き立てる浅煎りのコーヒー豆に適しているのは、ミネラル成分の少ない軟水のミネラルウォーターです。
コーヒー豆とミネラルウォーターの相性が悪いとコーヒー豆の個性ばかりが強調されチグハグな味わいになるばかりでなく、コーヒー豆が本来持つコクを味わうこともできません。
コーヒーに合うミネラルウォーターを選ぶ際には、焙煎方法にも注意しましょう。