井戸水はカルキ臭が無いため、水道水に比べ美味しく感じることが多いはずです。
しかし、もし井戸水の水質検査が行われていなければ、どれだけ美味しく感じたとしても安全な水とは言い切れません。
つまり、水の安全性と美味しさには直接的な因果関係は認められないということです。
また、水源の状態は時間の経過とともに変化します。
きちんと管理されている水源から採水した水だとしても、安全なのは検査した時点の状態であって、現在では変化している可能性は否定できないのです。
今回は水道水やミネラルウォーターの安全性についてご紹介します。
ミネラルウォーターと水道水の安全規準は違う
ミネラルウォーターと水道水では、安全規準が大きく異なります。
水道水は50項目の検査を定期的に行うよう法律によって定められていますが、ミネラルウォーターの場合には18項目のガイドラインのみです。
たとえば、発ガン性物質として確認されているホルムアルデヒドは、水道水の監視項目とされていますが、ミネラルウォーターのガイドラインでは安全性を判断する対象とされていません。
対象とされていないからといって即危険であると判断することはできませんが、同じ水でも水道水とミネラルウォーターでは判断規準に違いがあることは覚えておきましょう。
また、個人が管理する井戸水においては、自主的に水質検査を行わければ安全を確認することができません。
昔から飲み続けているからという理由だけで水質検査を怠っていることは非常に危険です。
なぜならば、水脈がどのように繋がっているのかを確認することは非常に難しく、農薬や排水が浸透し知らない間に汚染されている可能性があるからです。
美味しいから、経済的に有利だからという理由だけで水質検査を行わない井戸水を飲み続けることは、安全性において大きなリスクとなることを覚えておきましょう。
ミネラルウォーターの毒性を確認する方法
ミネラルウォーターの毒性を確認する方法としては、信用のある検査機関に依頼する方法が最も有効な手段ですが、簡易的な水質検査キットを使えば、あなたでも検査を行うことが可能です。
簡易検査は水道水だけでなく、ミネラルウォーターや井戸水でも同じように行うことができます。
水質検査キットにはいろいろな種類があるので、測定したい項目に応じて使い分けするのがよいでしょう。
また、各浄水場における水道水の水質検査結果はホームページ上で確認することができ、ミネラルウォーターについては雑誌などで特集が組まれ、ミネラル成分をはじめ安全性や毒性について、測定結果を公開している記事もあります。
これらの測定結果を参考にするのも安全性を確認する有効な手段のひとつですが、測定結果を理解し判断するためには、ある程度の基礎知識も必要でしょう。