ミネラルウォーターには、健康を維持するために必要不可欠なミネラル成分が含まれています。
ただし、含まれているミネラル成分はミネラルウォーターによって異なり、ミネラル成分の解消に効果があるほど多量のミネラル成分が含まれるミネラルウォーターがある一方、微量のミネラル成分しか含まれていないミネラルウォーターもあります。
健康な身体を維持するのに必要不可欠なミネラル成分は体内で生成することができないため、水や食事などから積極的に摂取すべきです。
しかし、ミネラル成分の摂取において重要なのはバランスであり、特定のミネラル成分ばかりを過剰に摂取することは、有害になる場合さえあります。
また、近年では食生活の変化により慢性的なミネラル不足の人が増えているといわれています。
ミネラルウォーターに含まれるミネラル成分の働きや必要量を理解し、自分の目的にあったミネラルウォーター選びに役立てましょう。
- 厚生労働省によるミネラル成分摂取量の目安:「日本人の食事摂取基準」
カルシウムの効果(元素記号:Ca)
現代人にもっとも不足しているミネラル成分のひとつがカルシウムです。
カルシウムは骨や歯を強くし骨粗鬆症などを防ぐことはもちろんのこと、筋肉の動きをスムーズにしたり、心臓の動きを正常に保つためにも必要なミネラル成分であり、動脈硬化や高血圧の予防、イライラやストレス、不眠などを緩和します。
カルシウム不足は、動脈硬化や高血圧など生活習慣病の引き金となる他、精神的な不安定を引き起こします。
また、過剰摂取の場合には、食欲不振になったり脱力感に襲われることもあります。
マグネシウムの効果(元素記号:Mg)
カルシウムの働きや吸収を助ける役目となるミネラル成分がマグネシウムです。
つまり、カルシウムの働きは調整役のマグネシウムがあるからこそ、正常に行われるというわけです。
体内のおけるカルシウムとマグネシウムの割合は、3対1~2対1のバランスで摂取するのが理想とされています。
マグネシウムには精神の安定を助ける効果もあるとされていますが、マグネシウムを多く含む硬水のミネラルウォーターを摂り過ぎると胃腸障害を起こしやすくなります。
飲み慣れていない人は徐々に硬度を上げながら慣らしていく飲み方がおすすめです。
カリウムの効果(元素記号:K)
カリウムは筋肉や神経細胞に多く存在し、筋肉の収縮や神経伝達に必要不可欠なミネラル成分です。
カリウムは食品から比較的簡単に摂取することが可能なミネラル成分ですが、排泄される量も多いのが特徴です。
ナトリウムの作用によって起こる血圧上昇(高血圧)を、カリウムがナトリウムを排除することによって正常な状態に保つ働きもあります。
カリウムが不足すると筋肉の疲労感や倦怠感を感じたり、心臓の働きに影響を及ぼすことがあります。
過剰摂取の場合には、不整脈や肝機能障害を引き起こす可能性があるため注意が必要です。
ナトリウムの効果(元素記号:Na)
ナトリウムはカリウム同様、他のミネラル成分の代謝を助けたり、神経活動や筋肉の収縮をスムーズに行えるようにします。
塩化ナトリウム(塩)として体内に摂り入れることが多いため、多量に汗をかいた時以外では意識的に補給する必要はほとんどありません。
ナトリウムの過剰摂取は高血圧やむくみの原因となったり、他のミネラル成分の吸収を阻害する要因となります。
逆に、ナトリウムが不足した場合には筋肉痛や熱けいれんを起こす可能性が高くなります。